八日町236

宮城県
災害公営住宅・集会所・店舗
RC造 4階

  • 気仙沼市の中心市街地の内湾地区では、まとまった公有地が無かったことから、仮設住宅に住む被災者が戻るための災害公営住宅の計画地が見つからない状況であった。
  • そこで、市民の協働による組合やまち会社が地権者の土地を集約し、住民主体の復興住宅プロジェクトを進めることになり、その第1号として八日町236が完成した。
  • 1階には、震災前には無かった地域住民の待望の自治会館(コミュニティセンター)と、市内でも高齢者率が最も高い八日町地区の高齢者の暮らしを支える福祉カフェを配置。2階〜4階の災害公営住宅と地域住民のコミュニティを育むまちの拠点となる。
  • 「災害公営住戸の確保」と「1階の地域利用」、「短冊型敷地の利用」が第一の建築への要求であった。要求に対して、「街並との調和」、「創造的な復興イメージへの展開」、「開けた地域利用」というテーマを結び合わせることがデザインのオペレーションとなった。
  • 建築高さは、前面道路沿いの建物を基準とした。階段は建物内中央に配置することが、街並み配慮と、最大住戸面積が得られることがスタディでわかった。
  • 多くの集合住宅は、一塊の住戸ボリュームにバルコニーや階段が突き出た形態となることが多いが、本計画では、フラットな壁面にバルコニーや窓の孔、くぼみつけることで、アーティキュレートさせ、まちと馴染みながら新鮮な印象を持つ「まち建築」とした。
  • 柱型や耐力壁がない広々とした住戸空間を、RC壁構造+100角の鉄骨無垢柱の設置により実現した。画一的な住戸プランになりがちな災害公営住宅だが、11戸という少ない戸数の中で、4つのタイプを用意した。
  • 地域利用空間については、時間やイベントに応じて専有空間から滲み出す使い勝手を許容できる空間構成が必要であると考える。滲み出すことがいっそうの地域利用循環を促すからである。1階カフェの突出したガラス面と木デッキは、開いた印象とし、街のにぎわいに貢献する。セットバック空間は、祭やイベント時には、カフェと一体的に活用している。


  • お日市祭、ドラゴンパークより